ドリルスルーは一般的に選択した値の明細情報を表示する事をいいます。
下の図ですと2月の光熱費を選んだら、その明細情報を出す動きです。
この記事ではPower BIのドリルスルーの設定方法について解説します。
Power BIのドリルスルーは簡単に言うと
ページ移動 -> フィルターの追加
の2つの動作を一回の操作で行う機能です。
次にドリルスルーの設定手順を具体的に説明します。
この例ではページ1からドリルスルーして、ページ2のレポートを表示します。
3.ページ1に戻る
4.商品名を含んだグラフを作成する
5.グラフを右クリックするとドリルスルーが可能となる
以上でドリルスルーの設定ができました。
ページ2にドリルスルー後のレポートを作成することで、いろいろと活用できます。
Power BIでは同じページ内のグラフはドリルスルーを使わなくてもクリックだけでフィルターできます。
そのため、同一ページ内にドリルスルーの設定を作る必要がないからです。
ドリルスルーを使う時はページ移動すると覚えておいてください。
説明には
他のレポートでこのページをドリルスルーターゲットにして使用できるようにします。
と書いてあります。
ですがオフでもドリルスルーできます。
何のためにあるのでしょうか?
これはPower BI ProのWebサイト用の設定です。
自分のパソコンでPower BIを使っている人には関係のないパラメータです。
次のような構成でレポートを作ったとします。
番号 | プロジェクト | レポート | ページ | クロス設定 |
---|---|---|---|---|
1-1-1 | 売上 | 商品売上分析 | 集計 | オフ |
1-1-2 | 明細 | オン | ||
1-2-1 | 地域売上分析 | 集計 | オフ | |
1-2-2 | 明細 | オン | ||
2-1-1 | 売上 | 商品受注分析 | 集計 | オフ |
2-1-2 | 明細 | オン |
自分のパソコンでは同じレポート内のページをドリルスルーできます。
ですので、次の3つのページ移動がドリルスルーで可能です。
1-1-1 -> 1-1-2
1-2-1 -> 1-2-2
2-1-1 -> 2-1-2
Webで使う時にクロスレポートの設定をすると次の2つの移動も可能になります。
1-1-1 -> 1-2-2
1-2-1 -> 1-1-2
言葉でまとめるとWebサイト上で同一プロジェクト内のレポート間のドリルスルーを可能にするのが、クロスレポートのパラメータです。
オフの時
設定した項目のみドリルスルーのフィルターをします。
例えば、
商品名= シャンプー
地域=東京
でドリルスルーしたとします。
ドリルスルーフィールドの「商品名」しか設定してない場合、シャンプーのフィルター条件のみ引き継ぎます。
ですので、埼玉や千葉のシャンプーの結果も表示されます。
オンの時
ドリルスルーのフィルターが全部自動で設定されます。
先ほどの例ですと東京のシャンプーのみ表示します。
ドリルスルーの設定をすると左上に戻るボタンが追加されます。
Ctlを押しながらクリックすると前のページに戻れます。
Power BI ProのWeb上ではCtlを押す必要はなく、普通のボタンとして使えます。
チェックポイント1
ドリルスルーを使うグラフの項目が、ドリルスルーの移動後のページに設定されているか?
チェックポイント2
ドリルスルーフィールドに設定した項目は文字型かどうか?
*数字型や日付型は設定が認識されません。
下図の例ですと、売上日は日付型なので認識されません。
ですので、都道府県もドリルスルーフィールドに追加してください。
オンにしても、ドリルスルーフィールドに適切なフィールドを設定しないと表示されません。
直前の「設定したのにドリルスルーが表示されない」と同じ設定が必要です。
*これもバグだと思います
できることは同じです。
利用者の操作が異なるだけですので、使いやすい方法を選ぶのがいいです。
ページをまたぐ抽出の設定は次の3つです。