BIツールを今比較しているんだけど、なかなか決められないよ何かおすすめがあるかな?
BIツールといっても、イメージするのが人によって違います。BIツールの製品を比較する前に整理するべきことを今回は解説します
この記事でわかる事
BIツールの製品を比較検討する前に、整理することがわかります。
BIツールの選定するには、まず 5Wを確認します。
1.何を
2.いつ
3.どこで
4.誰が
5.なぜ
6.どのように
5Wが決まった後に「どのように」のBIツールが決まります。
5Wの具体的に何を決めたらいいのかを解説します。
5Wで決める事
1.何を: 何のBIツールを必要としているか
BIツールには主に下記のようなものがあります。
利用者が何をしたいのかを確認して、何のカテゴリのBIツールを選択するかを決めます。
・定型フォーマットの書類出力(注文書、請求書など)
・明細レポート
・KPIやダッシュボード
・分析
どのBIツールも幅広く対応していて、ほとんどの事ができます。ですが得意不得意がわかれます。
メインで使いたい機能を明らかにすることで、自分にあったBIツールを選ぶことができます。
BIツールの紹介分には、明細レポートも出せるし、ダッシュボードもできる”全部できる”ような事が書かれています。
不安感から全部できるBIツールを選びがちです。ですが、何でもできるけど全部そこそこしかできないという事になってしまいます。
目的に応じて違うBIツールを使った方が効果をあげやすいです。ですので、「何を」したいかを明らかにします。
BIツールカテゴリについてもっと詳しく知りたい方は、この記事にまとめています。
2.いつ: データをいつ必要か
利用者がデータをどのタイミングで必要かを確認します。
確認点は
・リアルタイムデータ
・非リアルタイムデータ(日次参照, 月次参照)
のどちらにするかです。
「2.いつ」の確認はシステム全体の構成を決めるために大切です。
というのも用意が必要なのはBIツールだけではないためです。
システム構成は3つのどれかとなります。
直接参照
「1.何を」でこの2つを選んだ場合、直接参照となります。
・定型フォーマットの書類出力
・明細レポート
・KPIやダッシュボード
・分析
でリアルタイムデータを欲しいとなった場合は注意してください。
ダッシュボードや分析は、見やすい形式にデータを変換して別にデータを作成します。
直接参照とした場合は次のデメリットが起きる可能性があります
・参照した時にレポートの結果が返ってくるまで時間がかかる
・基幹系で持っていないデータの出力に対応できない可能性がある
帳票用データを作成
夜中など人が使用していない時間帯に、帳票用データを作成します。
BIツールはそのデータを参照します。
業務システムの規模によって、この方式をとるかが決まります。
中/小規模の業務システムでしたら、この方式が簡単です。
ERPのような全部の業務が入ったシステムですと、パフォーマンスの問題が深刻になります。そのため次の「帳票用データベースを作成」を選択することになります。
BIツールの中には、データを全部BIツール上に一括で吸い上げるものがあります。その場合基幹系システムのパフォーマンスを気にする必要はないです。
インメモリと呼ばれる機能で、データをメモリに保存しておくので、参照も早いのが特徴です。
帳票用データベースを作成
BIツール用のデータベースを別に作る方法です。
大規模な時や複雑なKPIや分析をしたい場合はこの方式となります。
BIツール以外に、データ連携をどうするかなど、他の検討点が多くなります。
3.どこで: PCかスマホか? BIツールはクラウドか社内か?
どこででは、
使うデバイスの確認
・PC
・スマホ
BIサイトを置く場所
・社内
・クラウド
の2点を確認します。
BIツールがクラウドで業務システムが社内の場合、セキュリティの検討が必要です。
セキュリティ上「直接参照」は問題があるので、「帳票用データベースを作成」を選択して必要なデータのみクラウドに置くなど検討します。
次の「誰が」と関係してきますが、例えば営業マンが使う場合は外でスマホを使うという事を考える必要があります。
といったように誰がどのようにして使うかというのを意識する必要があります。
4. 誰が :誰が利用するかと誰がBIツールのレポートを作るか。
誰が利用するか?
・現場の担当者
・現場のマネージャ
・経営層
これはどのような系統のツールを選択するかに関わります。
使う人によっていいBIツールは全然違います。
よくあるのは、現場のマネージャや経営層が好みのツールを現場担当者用に導入してしまう事です。
BIツールを選ぶときは使う人を一番最優先しましょう。
現場の担当者
・グラフィカルなツールは不要
・Excelデータを好む
・効率を上げるために特別なBIツールをパソコンにインストールも可
経営層
・簡単にアクセスできることを重視
・操作をできる限り少なくする。パラメータの入力は避ける。
現場のマネージャ
現場の担当者と経営層の中間
誰がBIツールを作成するか?
・情報システム
・現場の担当者
BIツールは導入したら終わりはないです。
社内のシステムで一番修正や改善が多い分野です。
ということもあり誰がメンテナンスするかを確認します。
5.なぜ: なぜBIツールを入れたいのか?
最後になぜBIツールを入れたいのかとなります。
BIツールが何もない会社はないでしょう。
ですので、何を良くしたくてBIツールを導入したいかという事です。
どのようなシステムを作成する時も重要な確認項目です
私が経験している中で多いのはこのパターンです。
実際にはBIツールの導入では解決できない違う問題が多いです。
・必要なKPIを出すダッシュボードがないので作りたい
・情報システムが工数を減らすため、現場で作成できるツールを導入したい
・情報システムに頼まずに、現場が自分で自由にデータを出したい。
・ビックデータやAIなど新しいデータ分析手法が盛んに宣伝されている。それを使って役立てたい。
・業務改善のための分析をした。例えば売上が上がらないので、データ分析して売上をあげたい
まとめ
BIツールの比較検討を始める前に5Wを確認しましょう。
1.何を
何のカテゴリのBIツールを必要としているか?
2.いつ
リアルタイムデータが必要か、必要ではないか?
3.どこで
BIツールを使うデバイスは何か?
BIツールはどこに置くか?
4.誰が
誰が利用するか?
誰がBIツールのレポートを作るか?
5.なぜ
なぜBIツールを入れたいのか?
この点を整理すると、BIツールを比較する時に対象製品を絞りやすいです。BIツールの選考がスムーズになるでしょう。